× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 戦う理由は人それぞれ。 だから、問うべきだと思った。 「何でお前は、戦おうとするの」 「…別に。私は、あの人に、近付きたい。近くにいられるように。足手まといは嫌」 「そう。だからなの?お前が随分変わったと思ったのは」 「自問自答っていうの?それ」 「確かね。でもそういうのは嫌いじゃないんだ。気持ち悪いけど」 「違う誰かから見ればね」 「そういうお前は気持ち悪いと思う?」 「別に。気にしないから」 「そう。じゃあ答え。きっとお前がそう思ったから随分変わったなと思った。それだけさ」 「…悪いと、思う?変わることって」 「どちらでもない。悪いとも言えない。良いとも言えない。考えは人それぞれさ」 「確かに、ね。中古か新品の違いね」 「いい例えをするね。古いけれど使える。新しくて使える。新しいのじゃないと嫌。使えればいい。その価値観は人それぞれを同じようにね」 「いい説明をありがとう。とてもわかりやすい」 「どう致しまして」 「…貴方は、戦わないの?」 「別に。戦う事に意味があるとは思えない。いい事ばかりが起きる筈がない。これからの戦いだって楽なものばかりではないさ」 「でも…あの人は、戦ってる」 「あいつはただの戦闘狂さ。戦う事に快感を持つ種族みたいなもんさ。理解はできない」 「嫌い、なの?」 「嫌いじゃない。あの思考が理解できないだけ。血を浴びるのが好きだなんて、何処のエリザベート・バートリの伝説だよ」 「若くはならないのにね」 「ま、後は表へ出て何かするのが嫌なんだよね。どうせなら、裏方で糸でも引いてやってたい」 「なのに、何で変わりをするの?」 「…さあ、忘れた気がする。何でだっけ」 「親族一の頭脳派なのに忘れるなんて珍しいね」 「違うね。親族一は俺であって俺じゃない。青い人だよ。あの人と戦うのは一番嫌だね」 「…私も、嫌い」 「珍しく意見が合った。今度一緒に戦う?」 「嫌。私、もう居たくないんだから」 「そう」 「明日、応援はしてくれないの?」 「しないね」 「どうして?」 「死にたいって望むような奴に俺は応援もしない。ましてや嫌な奴がいる所に入る気はないのだよ?」 「わからなくはないけど、勝手にすれば。私は、一人で頑張るから」 「あの人と一緒に戦わなくてもいいのかい?」 「…構わない。むしろその方が近づけるから、いいもの」 「そう。じゃあ、また明日。会えればね」 PR この記事にコメントする
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