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頭が痛いと嘆いてた。
それは寒さから来るのか雨が降っているからなのか。 もしくは両方なのか。察することなど、できなかった。 いつに増しても酷そうな頭痛を、あいつは薬も飲まなかった。 頑なに意地になって何を飲まないのだろう、と不思議に思った。 それしか楽になれる方法はないのに。 いつもより酷いであろう頭痛の理由は恐らく2週間後の記念日が理由であろう。 嗚呼何を嘆く必要がある。自分が生まれた日に。全く子供らしくない。 あの歳が子供と呼ぶには大きすぎて、大人と呼ぶには小さく言い方に迷う。 未だに“自分”と一致しないのだろう。 自分は誰だ、と問い続けているのだろう。 それを自分の誕生日、ではないのに祝られるであろう感覚に恐怖を覚えるのか。 自分ではない自分を演じる、それに恐怖を覚えるなど嗚呼愉快愉快。 随分と性格が悪くなったようだ。 自分も、あいつも。 PR
今日から兄のカウントダウンな気がする
あと3週間したら兄はきっと酷いことになってると思う 兄はぼろぼろなのだ 誕生日が嫌いで嫌いで、日が近づくにつれて兄はいつもの減らず口が減る気持ち悪くなる 死ぬなら誕生日、とぼやく兄 死ぬなら早く死ねばいいじゃないかと言えるはずもなく 兄の部屋が、日が進むにつれて酷くなる前に、 感染してしまう前に、 私は兄の部屋の襖を閉じた 兄を守るように、閉じ込めるように
兄の部屋は物が多い
それこそ部屋に火がつけば全て燃えてしまうかのように しかし物が溢れかえるような感じではなく、地面から天井まできっちり物が収まっている感じだ。 例えるなら、匣。 そう、兄はこの匣の中で本を読み、眠り、朝を迎える。 怖くないのか、と聞いてみた。 何が、と返され私は窮屈で怖くないのか、と返した。 兄は窮屈で物がある方が自分の空っぽの心を埋めてくれる気がするんだ、と答えた。 兄によく似た男の部屋は酷く殺風景で必要最低限のものしかおいてなくて逆に虚しさを感じた。 私はそう、と言って兄の部屋を出ていった。 あの部屋は、傾いていて今にも崩れそうだから 嫌いだ。 「俺、生物って苦手じゃないけど嫌いなの」 「それを俺に言ってどーすんだ」 「そんなの俺の勝手でしょ、好きにすれば」 「正確には生物の遺伝子だとかが嫌いなの。あんなの、どうなるとかこうなるとかそういうもんじゃないでしょって。計算された美なんて美ではないよ」 「 美ってお前は何を言ってんだ、人間に綺麗も汚いもあるか」 「そうだね、美じゃなくて人間って言い換えればいいのかな、俺って天才」 「キチガイの間違いだろ」「褒め言葉ありがとう」 「人間なんてすべて偶然でできてるのにね、子宮内で卵子がたったいくつかの精子と出会う確率なんて何億分の1なのに、必ず、とか優性だとか劣性だとかそういうの嫌いを通り越して吐き気がするよ」 「そのくせに保健体育とか人を合法で解剖できるのいいよねとか言ってんじゃねえか」 「あれは完成されたものだからいいのさ。未完成のものを決めつけるのは質が悪い」 「お前の方が質が悪ぃけどな」 「そんなの、今に始まったことじゃないでしょ」 「それもそうだな」 夜月が唯一できない強化とか考えてみた
さみしい
なんて言ったら撫でてくれる?抱きしめてくれる? 雨のせい そう、 雨のせいだから さみしいだなんて つらいだなんて 思ってしまうのよ ねえ、ダーリン? |