
終業式が終わって、そのまま帰るのも普通すぎて嫌だなって思ったのかフラフラとしていた。
そうしたら懐かしい顔だなと思いつつ見ていたらまさかの知り合いだった。
「よっす、麻多。」
嗚呼この顔、何処かで見た事ある。確か、同じクラスだった。けれど名前が思い出せない。誰だっけ。
まあいいや、上手く取り繕えば構わない。
「…や。」
「相変わらず無愛想っつーか、淡々としてるなお前。」
「まー…別に、こんな暑い時期に熱くなったってうざいし、ね。」
ていうか、お前がうざいというか。別に言いやしないけど。
「だーよ、なー。あ、麻多飯食った?」
「いや?これから食うつもりだったけど。」
「じゃあさ、飯食わね?俺ちょっとだったら奢れるし…話もしたいし!」
「…いいよ。ドリンクバーもつけてね。俺紅茶飲みたい。」
「お前は相変わらず変だよなー。」
「褒め言葉有難う。」